EE Times Japanで先週(2015年2月28日〜3月6日)に、多くのアクセスを集めた記事をランキング形式で紹介します。さまざまなトピックのニュース記事、解説記事が登場!!
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1位は「フリースケール買収のNXP、車載半導体で首位ルネサスに肉薄か――世界半導体シェアは7位へ」、2位は「NXPがフリースケールを118億ドルで買収」、3位は「これから世界を席巻する!? USB Type-Cを知る」がランクインしました。
先週のトップニュースは、何といってもNXP Semiconductorsによる、Freescale Semiconductorの買収です。両社のプレスリリース(英文)には、「merge(合併)」という表現が使われていましたが、財務状況や詳細を見るに、これは明らかにNXPによるFreescaleの買収でした。EE Times Japanに既に掲載しているいくつかの記事でも述べていますが、この買収によって車載半導体市場が大きく変わると見られています。そうなると、必然的に気になってくるのがルネサス エレクトロニクスの動向です。2014年9月のインタビューでは、半導体業界で相次ぐ買収のニュースに「心中穏やかではない」と答えていた、同社会長の作田久男氏(関連記事:ルネサス 作田CEOがM&Aを示唆――相次ぐ競合の買収ニュースに「心中穏やかではない」)。しかも今回の買収は、車載半導体におけるルネサスの地位を確実に脅かすものです。NXP/Freescaleはもちろん、ルネサスの今後の動きにも注目したいと思います。「相次ぐリストラ、問われる真価――ルネサス 2014」「日本でも3位に躍進! 車載半導体世界シェア首位を目指しルネサスを追うインフィニオン」なども、ぜひご覧ください。
NXP/Freescaleのニュースの影に隠れてしまった感は否めないのですが、実はもう1つ、重要なニュースがありました。それが、4位にランクインした富士通とパナソニックの新会社「ソシオネクスト」の事業開始です。両社のシステムLSIの設計開発部門を統合した会社で、ファブレスのシステムLSIメーカーとしては国内最大規模になります。2015年1月に発足した有機ELディスプレイメーカーJOLEDもそうですが、複数のメーカーの専門機能を切り離して統合し、誕生した新会社の動向は、半導体業界におけるM&Aの方向性/トレンドを占う上で、今後、より重要になってくると思われます。「富士通とパナソニックのシステムLSI事業統合に関する“6つの疑問”」「半導体業界は統廃合が進む、マイクロチップのCEOが言及」「半導体事業からの完全撤退への布石? 富士通が半導体工場分離を発表」も、おすすめの記事です。
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