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「NANDフラッシュは順調」、Spansionが業績を発表ビジネスニュース 企業動向(2/2 ページ)

» 2012年10月29日 11時18分 公開
[Brian Fuller,EE Times]
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産業機器分野では伸び悩む

 ただしSpansionは、産業機器および輸送機器の分野において、大きな課題に直面している。2012年第3四半期は、これらの分野での売上高が、同社全体の売上高の23%を占めた。しかし、前年同期の2011年第3四半期は29%を占めていた。車載分野での売上高はほぼ横ばい、産業機器分野では政府支出の影響によって売上高が伸び悩んでいる。

 Kispert氏は、「当社が産業分野において獲得したデザインウィンの件数は、過去最高に達した。それにもかかわらず売上高が伸び悩んでいるのは、時代を反映したためだといえる。産業機器分野における当社事業の大半は、政府支出によってけん引される。しかし現在、その政府支出が枯渇している状態にある」と分析している。

 Spansionは、NAND型フラッシュメモリ市場においても順調に利益を生み出している。同社は2012年第3四半期に、40件のデザインウィンを獲得し、200万米ドルの売上高を上げた。同年第4四半期には、NAND型フラッシュメモリの売上高が1000万米ドルに達する見込みだという。

 Kispert氏は、「当社はNAND型フラッシュメモリチップを350社以上の顧客企業にサンプル出荷した。また、350種類のアプリケーションを対象として、200社の顧客企業との積極的な取引を開始している」と述べている。

 同氏は、世界経済の回復について、決して楽観的な見方をしているわけではない。「現在の世界経済は、非常に困難な状況下にある。世界中のあらゆる地域が、それぞれ難しい問題を抱えている。中国経済は減速し、欧州や米国の状況に至っては言うまでもない。さらに日本も低迷している。これらの国のほとんどにおいて、既に政情が変化し始めていたり、今後の変化が予測されている。このため、2012年初頭当時の展望と比べて、遅々とした展開になっている」と述べている。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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