あるAndroid製品のマネージャは、EE Timesに対し、OpenGL ES 3.0に対応したことは「ゲーム開発者にとっては非常に重要」だと述べている。OpenGL ES 3.0では、シェーダー演算機能やテクスチャ圧縮機構などが改善されていて、アプリケーションの性能を向上できるからだ。
プレスイベントでは、薄型テレビにゲームのプレイ画面が映し出されていた。筆者はそのクリアな映像を見て、既存の据え置き型のゲーム機が、Nexus 7のような小型機器との激しい競争に直面しているのは明らかだと感じた。
Android 4.3には、DRM(デジタル著作権管理)のAPI(Application Programming Interface)が含まれている。おそらく、ストリーミング映像の保護を強化するためだろう。ペアレンタルコントロールなどに使える機能制限付きマルチユーザーモードも追加されている。
GoogleはプレスイベントでChromecastも披露した。Chromecastは価格35米ドルのHDMIドングルで、テレビのHDMI端子に挿しこむだけで、スマートフォンやタブレット端末から映像や音楽をストリーミング再生できる。このUSBフラッシュメモリ程度の大きさのデバイスには、シングルコアのプロセッサと、IEEE 802.11nに対応するコントローラが搭載されている。
これまで、Google Play、Netflix、YouTubeといったアプリがChromecastをサポートしている。また、Pandoraもサポートを準備中だ。Googleは、その他の機器やアプリによるサポートを構築するための開発キットを発売した。
筆者はこれまで、モバイル機器をテレビに接続したり、Webコンテンツをテレビ画面に表示したりするさまざまな方法を見てきた。だが、Android、iOS、Mac OS、WindowsといったOS間で、Chromecastのように低コストでスムーズに接続できる方法は他にないのではないだろうか。
Pichai氏は、「2013年末までには、タブレット端末の売り上げ台数は、家庭用PCと業務用PCそれぞれの売り上げ台数を超えるだろう」と述べている。Androidベースのタブレット端末のアクティベーション数は、2012年末の1000万台から、2013年7月の時点で7000万台と、大幅に増加した。Pichai氏は、Appleが「iPadの売上高が低下している」と発表したその翌日に、「現在、販売されているタブレット端末のほぼ半数がAndroidベースである」と述べた。
1年前、Google Playで入手できるタブレット端末対応のアプリ数は2000万本だった。現在は5000万本である。タブレット端末1台当たりのアプリの売上高は、過去1年で2.5倍に増えた。
Pichai氏は、「タブレット端末という巨大市場はGoogleにとって非常に重要だ。IoT市場は、その次に重要な市場である。当社は、タブレット端末に多大な投資を行っている」と語った。
【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】
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