iPhone 5s搭載「M7コプロセッサ」はNXP製マイコン――Chipworksが分解:製品解剖(2/2 ページ)
A7プロセッサは、アップルにとって最初の64ビットモバイルSoCである。A7がどのようなCPUコアを使用しているのかなどの詳細に関して、多くの専門家が調査を行っている。
Chipworksは、「初期の分析を通じて、サムスン電子の工場で作られていることを確認した」と報告した。
基板上に実装された「A7プロセッサ」のパッケージ写真 出典:Chipworks
A7の内部で、「114nmの接続されたゲートピッチが観察できた。これは、サムスン電子の28nm HKMGプロセスで作られている“GALAXY S4”に搭載されるプロセッサ(Exynos 5410)でも見受けられた」と、サムスン電子で製造されていることの根拠を示した。
「A7プロセッサ」の内部の構造の写真。スマートフォン「GALAXY S4」に搭載されるサムスン電子の28nmプロセス採用プロセッサと同様の特徴がみられるという (クリックで拡大) 出典:Chipworks
なお、Chipworksは、A7のパッケージ写真なども公開している。
「A7プロセッサ」の内部写真 出典:Chipworks
「A7プロセッサ」内部の刻印部分。「APC0698」の文字が確認できる (クリックで拡大) 出典:Chipworks
【編集:EE Times Japan】
>>↑↑↑iPhone関連記事はコチラから↑↑↑<<
- やはりSamsungを切ったApple、「A7」プロセッサはTSMCがまもなく設計完了か
業界筋によれば、TSMCが2013年3月中にも、Appleの新型プロセッサ「A7」の設計を完了するという。A7は、次世代「iPhone」および「iPad」に搭載される予定だ。スマートフォン関連の特許係争を理由に、Appleがプロセッサの製造委託先をSamsung Electronics以外にするという臆測は、以前から飛び交っていた。
- SamsungとApple、14nm世代のプロセッサ「A9」の製造で契約か
Samsung Electronicsが、14nm FinFETプロセスを適用してAppleのプロセッサ「A9」を製造する契約を結んだと、韓国紙が報じている。A9は「iPhone 7」に搭載されるとみられている。
- iPhone 5を分解、新型プロセッサ「A6」の謎に迫る
Appleの最新スマートフォン「iPhone 5」を分解し、主要部品のサプライヤーを調査するとともに、新型プロセッサ「A6」にも迫った。A6の全貌はまだ明らかになっておらず、いくつかの謎が残されている。CPUコアの種別と数は? どこで製造されているのか? まだ解析初期の段階だが、チップの刻印を見る限り、ファウンドリは引き続きSamsungのようだ。A6のダイ写真も公開する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.