日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は、「TI=Make it Easy」(簡単に使いやすく)をメインテーマに、組み込みシステム向けのマイコンやプロセッサなどを搭載した評価ボード、拡張ボード、ソフトウェア開発環境などを展示した。
日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は、「Embedded Technology 2013/組込み総合技術展(ET2013)」(2013年11月20〜22日、パシフィコ横浜)で、「TI=Make it Easy」(簡単に使いやすく)をメインテーマに、組み込みシステム向けのマイコンやプロセッサなどを搭載した評価ボード、拡張ボード、ソフトウェア開発環境などを展示した。
「簡単に開発」コーナーでは、マイコン簡単開発キット「LaunchPad」と、着せ替え可能な各種「ブースターパック」を紹介した。組み込みシステム用途に向けたLaunchPadは、4種類のマイコンが用意されている。自動車や産機システムなどで要求される機能安全規格に準拠した32ビットARMマイコン「Hercules」、白物家電製品などに向けた32ビットARM汎用マイコン「Tiva」、モーター制御などに適した32ビットリアルタイムマイコン「C2000」、およびセンサー用途などに適した16ビット低消費電力マイコン「MSP430」である。これ以外にも、組み込みシステム向けに「Sitara」や「DaVinci」、「Keystone」といったプロセッサ製品をラインアップしている。
LaunchPadと組み合わせて使うブースターパックの種類も豊富だ。例えば、「Wi-Fi」、「ZigBee」、「Bluetooth」、「NFC/RFID」などの無線通信関連や熱電センサー、MEMS温度センサーといったセンサー類を用意している。LaunchPad上にある拡張スロットのコネクタ形状は統一されている。このため、異なるマイコンや無線通信規格に変更して、システムの性能評価や動作テストを行うことが容易に可能である。
同ブースではMiracast(Wi-Fi Display)対応システムのデモも行われた。MiracastはWi-Fiアライアンスが策定した規格で、アクセスポイントがなくても無線LAN機能を搭載している機器同士で、直接コンテンツを無線伝送してディスプレイに表示させる機能である。スマートフォンから映像やオーディオのソースを、自動車内のリアシートなどに設置されたディスプレイに伝送して表示させる用途などが考えられている。
NTTデータMSEが行ったデモでは、受信(Sink)側にOMAP4を搭載したTI製「Panda Board」と7型ディスプレイ装置、ソース側にMiracast対応スマートフォンなどを用いた。Wi-Fiは「IEEE802.11n」に対応している。デモシステムでは、OMAP4でサポートしているLinux上に、NTTデータMSE製のMiracast制御ライブラリを実装した。300msとわずかな遅延時間で映像が伝送され、表示されるという。ディスプレイのタッチパネル機能などを使い、スマートフォンを制御することもできる。
Miracast関連では、NTTデータMSE以外にもハートランド・データが、TI製AM335xスタータキットを使ったデモ展示を行った。
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