タワージャズは2014年4月1日、パナソニックとの合弁会社設立に伴い、従来の国内製造拠点だった西脇工場を閉鎖する方針を明らかにした。
タワージャズのブランド名で事業を展開するタワーセミコンダクター(以下、タワージャズ)は2014年4月1日、西脇工場(兵庫県西脇市)を閉鎖する方針を明らかにした。
タワージャズは同年4月1日付で、先に発表していたパナソニックとの合弁による半導体製造会社の設立(関連記事:パナソニック、北陸地区半導体3工場をタワージャズとの合弁会社へ移管)を完了。合弁会社はパナソニックから北陸地区の半導体前工程製造工場3カ所を譲り受け、事業を開始した。
合弁会社の出資比率は、タワージャズが51%、パナソニックが49%。8インチウエハー、12インチウエハー製造ラインを備え、8インチウエハー換算で年間80万枚の生産能力を持つ3つの工場で、パナソニックの半導体製品の製造の他、タワージャズの顧客向けのファウンドリー事業を展開していく。
タワージャズでは、合弁会社の設立に伴い日本での生産体制の見直しを実施し、「西脇工場のオペレーションを終了する予定」と、これまで国内唯一の製造拠点だった西脇工場を閉鎖する方針を明らかにした。タワージャズでは、現在、西脇工場で製造している主要顧客の製品は、「他の工場に移管する」という。同社では、西脇工場閉鎖に伴い年間約1億3000万米ドルの固定費削減効果を見込んでいる。
西脇工場は、1990年に神戸製鋼所とテキサス インスツルメンツ(以下、TI)の半導体製造合弁会社KTIセミコンダクターの工場として設立された。8インチウエハー製造ラインを持ち、設立後しばらくはDRAMなどのメモリ製品を製造。TIのメモリ事業のマイクロンテクノロジーへの売却(1998年)などに伴いマイクロン傘下のメモリ工場(マイクロンの完全子会社化は2002年)となった。その後、2011年にタワージャズに売却され、タワージャズジャパンとして、アナログICなどの生産工場となっていた。なお、直近のタワージャズジャパンの従業員数は約1000人だった。
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