タイコ エレクトロニクス ジャパンは、「CEATEC JAPAN 2014(CEATEC 2014)」において、恐竜ロボット「TEサウルス」のデモンストレーションや、非接触接続を実現するコネクタ技術「ARISO」などの展示を行った。
タイコ エレクトロニクス ジャパンは、「CEATEC JAPAN 2014(CEATEC 2014)」において、最新のコネクティング製品/技術を結集した恐竜ロボット「TEサウルス」のデモンストレーションや、非接触接続を実現するコネクタ技術「ARISO」などの展示を行った。
ブースでは、「つながり」をキーワードに、産業機器や民生電子機器、車載システム、社会インフラ機器などで用いられるコネクタやリレー、ポリスイッチなどの最新技術や製品を紹介した。特に、これらの技術を結集して一つの形にしたのがメインステージでデモを行ったTEサウルスだ。2010年にはタッチパネルを使って動作させることができる恐竜ロボットを展示した。今回は、同社製品が内蔵されたスマートフォンを用い、Wi-Fi機能を使って、「歩く」、「話す」、「踊る」といったTEサウルスの基本動作を、遠隔地からでも自由自在に操作できるようにした点が新しい。
実際に、TEサウルスにはダイナミックコネクタや熱収縮チューブ、位置検出センサーなどの同社製品が、コントロールボックスには、各種コネクタやポリスイッチ、リレーなどが、スマートフォンにはLTE用アンテナやポリスイッチ、シールド用スプリングフィンガーなどが、それぞれ用いられているという。
CEATEC会場では、Wi-Fiを活用してTEサウルスの動作をスマートフォンで制御したが、遠隔地からはインターネット経由で、TEサウルスを制御することができるという。「将来的には、災害時などに遠隔地からロボットを制御して、危険な地域などにおける救助作業に役立てたい」(説明員)と話す。
具体的には、スマートフォンに実装されている角度センサーや加速度センサー、タッチパネルなどを使い、事前にスマートフォンへダウンロードしておいた操作用ソフトウェアを用いて、「前進/後退」、「首や手、足の上げ/下げ」、「ジャンプ」、「吠える」といった恐竜の動きを操作して見せた。
製品ブースでは、非接触の接続技術として新たに開発したARISOが注目を集めていた。磁界共鳴方式を用いた接続技術である。ブースでは直径が12mmの製品を用いて最大3mmまで離れても導通が可能なことを示した。直径を30mmに大きくすれば、最大7mm離れても導通状態にあるという。
物理的な接続部分がないため、摩耗や破損などによるメンテナンスがいらない、アークなどの発生がなく安全性が高い、傾きや位置ずれ、振動などに対しても柔軟で高い接続性を維持できる、といったメリットがあるという。向かい合うコネクタ間にプラスチック製品や水(金属類は不可)などがあっても、問題なく通電することができるのも特長だ。
現在、主な顧客に対して評価用キットの提供を始めているが、「クリーンルーム内に設置される半導体製造装置や、射出成形機などにおける接続用途に期待している」(説明員)という。
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