Googleが、買収したMotorola Mobilityに大なたを振るう。Motorola Mobilityの従業員の20%に当たる4000人を削減する計画を発表した。Motorola Mobilityは、老舗の携帯電話機メーカーながら、スマートフォン移行の波に乗り切れず、経営不振が続いている。
Googleは2012年8月13日、子会社である携帯端末メーカーMotorola Mobilityの従業員約4000人を削減することを明らかにした。また、Motorola Mobilityは世界各地に94カ所の事業所を所有しているが、そのうち1/3を閉鎖するという。4000人というのは、Motorola Mobilityの全従業員の20%に当たる。また、4000人のうちの1/3は、米国で勤務する従業員が対象になると報じられている。Googleは、2011年8月にMotorola Mobilityを125億米ドルで買収すると発表し、2012年5月に買収を完了している(関連ニュース)。
今回の思い切った対策は、GoogleによるMotorola Mobilityの改革の第1段階とみられる。Motorola Mobilityはエレクトロニクス業界の最古参メーカーの1つであるが、Googleが同社を買収する数年前から経営不振に陥っていた。Motorola Mobilityは、携帯電話機メーカーのパイオニア的な存在として「RAZR(レーザー)」シリーズの大ヒットなどの成功を収めたが、スマートフォンへの移行の波にうまく乗れずにいた。
観測筋によると、GoogleのMotorola Mobility買収には2つの目的があったという。1つは、Motorola Mobilityが所有する1万7000件の特許を取得して、Androidプラットフォームを守ること。もう1つは、スマートフォンやタブレット端末といったモバイル機器の販売を促進する足掛かりを得ることだ。
Googleが特に注力しているのは、Motorola Mobilityのハイエンドモデルの携帯電話機にセンサーやソフトウェアを新たに搭載し、付加価値を付けたり、差異化を図ったりすることだという。
【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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