NANDフラッシュの2012年第4四半期売上高が明らかになった。ランキング上位の顔ぶれに変わりはなかったが、SK HynixがMicron Technologyを抜いて第3位に浮上した。
台湾の市場調査会社TrendForceの一部門であるDRAM Exchangeによると、2012年第4四半期に、韓国SK HynixがNAND型フラッシュメモリ(以下、NANDフラッシュ)の売上高でMicron Technologyを追い抜き、世界第3位に浮上したという。また、Samsung Electronicsは売上高第2位の東芝にシェアをわずかに奪われたものの、38.7%という圧倒的なシェアを獲得して首位の座を維持した。
TrendForceによると、2012年第4四半期のNANDフラッシュ市場全体の売上高は、対前四半期比で14.6%増加し53億400万米ドルだった。ただし、同市場の2012年通年の売上高は、対前年比で約6.6%減となる190億6200万米ドルであった。2012年第4四半期に売上高が伸びた要因としては、スマートフォンやタブレット端末の新製品向けに需要が拡大したことが挙げられるという。
価格についてみると、2012年第4四半期のNANDフラッシュの平均販売価格(ASP:Average Sales Price)は2012年第3四半期と同等であった。一方で、2012年第4四半期におけるビット数換算でのNANDフラッシュの出荷量は対前四半期比で約15%増加した。
2012年第4四半期におけるNANDフラッシュの売上高のランキングをみると、Samsung、東芝、SK Hynix、Micron、Intelの順となっている。Samsungは売上高とシェアがそれぞれ20億5400万米ドル、38.7%で首位を維持した。東芝の売上高/シェアは14億6600万米ドル/27.6%だった。SK Hynixは6億7300万米ドル/12.7%で第3位。Micronは6億5500万米ドル/12.3%で第4位に陥落した。Intelは4億5500万米ドル/8.6%で第5位だった。
2012年通年のランキングは、Samsung、東芝、Micron、SK Hynix、Intelの順となった。Samsung、Micron、Intelの2012年通年のシェアは、東芝とSK Hynixのシェアを奪う形で前年に比べて増加した。
2012年通年でみると、Samsungの売上高は72億8600万米ドルで、シェアは約38.2%だった。東芝の売上高/シェアは53億2200万米ドル/27.9%、Micronは26億4800万米ドル/13.9%であった。SK Hynixは22億6100万米ドル/11.9%、Intelは15億4500万米ドル/8.1%という結果になった。
【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】
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