Samsung Electronicsが、1Xnm世代のNAND型フラッシュメモリの量産を開始すると発表した。だが、Samsungは同製品について、読み出し/書き込み性能や、書き換え耐性などを一切明らかにしていない。
Samsung Electronicsは、1Xnm世代のプロセス技術を用いた、容量が128GビットでTLC(Triple Level Cell)のNAND型フラッシュメモリの量産を開始すると発表した。
Samsungはこのチップについて、「400Mビット/秒のデータ伝送速度を実現するToggle DDR 2.0を搭載したことにより、業界最高の物理的密度と性能を実現した」と主張する。最近ではMicron Technologyが、20nmプロセス技術を適用した128GビットのTLC NAND型フラッシュメモリを発表したばかりだ。
Samsungは2012年11月に、1Xnm世代のプロセス技術による64GビットのMLC(Multi Level Cell) NAND型フラッシュメモリの生産を開始している。なお、MLCとは、1セル当たり2ビットのデータを格納する記憶素子のこと。
ただし同社は、今回発表した128GビットのNAND型フラッシュメモリについて、読み出し/書き込み性能や、書き換え耐性、品番などの詳細を一切明らかにしていない。
同社は今後、この128GビットのNAND型フラッシュメモリを利用して、128Gバイトのメモリカードの供給を増やすとともに、容量が500Gバイト以上のPC向けSSDの製造を増加させていく予定だという。
Samsungのメモリーセールス&マーケティング担当エグゼクティブバイスプレジデントを務めるYoung-Hyun Jun氏は、「今回の新製品は、NAND型フラッシュメモリを進化させていく上で極めて重要な位置付けとなる。こうした製品をタイムリーに製造することにより、高密度のメモリストレージ市場における当社の競争力を強化することができる」と述べている。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
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