このED8101と、パワーMOSFETのET4040を組み合わせることで、40Aまでの電流を供給でき、「FPGA以外にも、大規模SoC/CPUなど電源としても応用できる」(説明員)。なお、FPGA大手のアルテラの電源ICとして、アルテラ製FPGAとの検証を行っている他、電源シーケンスなど各種パラメータの初期設定値は、Arria10などの製品に適した値となっており、「アルテラ製品では、手間の掛かりがちな初期設定を省略できるメリットがある」。
なお、アルテラでは、ED8101をベースに、Enpirion製品の特徴でもあるパワーMOSFET、インダクタなどを内蔵したモジュール電源の開発にも着手。近く、17×11×5mmサイズの最大30A対応デジタルモジュール電源のサンプル出荷を開始する予定。「15Aを上回る大電流対応品は、ED8101同様、フルデジタル制御方式を採用していく。競合と比べても電力密度が高い製品を手ごろな価格で提供できるだろう」としている。
アルテラのTECHNO-FRONTIER 2014ブースでは、Enpirion製品とは別に、ARM Cortex-A9コアを搭載したFPGA「Cyclone V SoC」を使用したプログラマブルロジックコントローラ(PLC)のデモボードを国内で初めて公開した。
同デモボードは、組み込みシステム開発ベンダーのExor International(イタリア)が開発した産業用イーサネット規格「Ether CAT」(イーサキャット)対応PLCを模したボードだ。PLCは通常、Ether CATなどのネットワーク系と、ユーザーインタフェース用の表示系を別々のデバイスで処理するなど、複数デバイスで構成されるが、同デモボードは、それらの機能をCyclone V SoC上に集約したシングルデバイスソリューションとなっている点が特徴だ。デモでは、Cortex-A9上にLinuxを実装した同ボードを使いEther CAT経由で、仮想の駆動系を制御し、その様子を液晶ディスプレイでグラフィックス表示した。
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