ルネサスSPドライバを買収したシナプティクスのこれから:Rick Bergman CEOに聞く(2/2 ページ)
新体制となり新たな注力分野として挙げるのが車載システム向けである。これまで、スマートフォン、タブレット端末、ノートPC向けを中心に事業を展開してきた。今後はシナプティクスとRSPが1社となったシナジー効果に期待できるとして、市場成長が見込める車載システム分野にも本格的に取り組むことにした。センターコンソールやコントロールパネル、オーバーヘッドコントロールなど、ヒューマンマシンインタフェースとなる部分だ。
新たな注力分野として車載システム向けを挙げる。ヒューマンマシンインタフェースとなる部分に同社の技術を提案していく (クリックで拡大) 出典:シナプティクス
車載システム向け事業についてBergman氏は、「2017年ごろには売り上げを計上できるようにしたい。将来は全売上高の10〜20%まで、車載システムの事業比率を高めていきたい」と、見通しを述べた。
- 「ルネサスとは目指す方向性が違った」――ルネサスエスピードライバ社長
シナプティクスは2014年6月11日、ルネサスエスピードライバ(RSP)買収に伴う会見を都内で開催し、買収に至った経緯や買収の狙いなどを説明した。またRSP社長の工藤郁夫氏も会見に同席し、「ルネサスとは目指す方向性が違った」とシナプティクスに売却が決まった理由などを語った。
- ルネサスSPドライバを485億円でシナプティクスが買収
シナプティクスは2014年6月10日(米国時間)、ルネサスエスピードライバ(以下、ルネサスSP)の全発行済み株式を取得し、買収すると発表した。2014年10〜12月に買収を完了させる予定で、買収金額は約485億円としている。
- もうからない製品はやめる! ――ルネサス、売上高25%相当の製品を終息へ
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2014年8月6日、2014年度(2015年3月期)第1四半期決算説明会を開催し、これまでの構造改革策の進捗(しんちょく)を説明するとともに、今後の利益成長に向けた経営方針説明を行った。その中で、2013年度売上高のうち約25%を占める低採算の非注力領域事業/製品を2018年度頃までに終息させ、2016年度下期に売上総利益率(粗利率)を45%まで高める方針を示した。
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