ソシオネクストは、米国の半導体パッケージ設計会社Bayside Design(BDI)を買収した。高速/高性能なシステムLSIのパッケージ設計を、より高品質/短納期で実現することが可能となる。
ソシオネクストは2016年1月、米国の半導体パッケージ設計会社Bayside Design(BDI)を買収したと発表した。BDIは米国子会社Socionext America(SNA)の100%子会社として新たに業務を開始した。
BDIは、高速動作するICのパッケージや実装基板の回路設計に強みを持つ設計会社で、2002年に設立された。これまで、コンピュータシステムやストレージ装置、無線/光通信機器、ネットワーク機器などの用途に向けたICパッケージ設計やプリント基板設計で多くの実績を持つという。
ソシオネクストは、富士通とパナソニックの両システムLSI設計開発部門が事業統合して、2015年3月に発足したシステムLSI設計開発の専門メーカーである。特に、映像/イメージングやネットワーク分野に向けた高速/高性能システムLSIなどで強みを発揮する。
システムLSIの開発では、高速/高性能/低消費電力化に向けて、チップ内部の素子や配線に関する技術革新が著しい。それと同時に、パッケージやICを実装するプリント基板にも、これまで以上に高度な回路設計技術が求められている。実際の設計工程では、チップやシステムの性能を最大化するために、チップ/パッケージ/プリント基板協調設計という概念も導入されている。
こうしたことからソシオネクストでは、SNAを通じてBDIの買収に踏み切った。BDIは、高度なパッケージ設計技術を保有しており、これらの技術を活用することで、より高品質のパッケージ設計が短納期で可能になるとみている。
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