2016会計年度通期の業績についても触れた。TSMCと協力して28nm、20nm、16nmと3世代にわたって業界をリードする技術を開発し、20nm UltraScale製品ファミリーや16nm UltraScale+製品ファミリーなどで先行できたことが、売り上げに貢献したとみている。
特に、20nm UltraScale製品ファミリーの2016会計年度売上高は、すべての四半期でザイリンクスの予想を上回り、1億米ドルに迫る。有線/無線通信機器、試験/測定機器、産業/防衛機器など、広範な用途に採用されたことで需要が拡大した。28nm製品ファミリーはZynq製品ファミリーが需要をけん引し、過去最高レベルの売上高を記録したという。Zynq製品ファミリーは、拡張現実やドライバーアシスタンス、マシンビジョンなどのシステム向けに、今後も需要拡大を見込む。
なお、データセンター向け製品の開発を加速するため、Qualcomm Technologies及びIBMとの戦略的提携を行った。ザイリンクスのFPGA対応ワークロードアクセラレーションを用いて、機械学習、ネットワーク機能仮想化(NFV)、ゲノム解析、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)、ビッグデータ解析などに向けた、エネルギー効率の高いシステムを開発していく計画である。
2017会計年度第1四半期の業績見通しについても触れた。売上高は前四半期からほぼ横ばいで推移、粗利益率は69〜70%と予想する。営業経費は、企業買収に関わる無形資産の償却費100万米ドルを含め、約2億2000万米ドルを見込んでいる。その他収益および費用として、約500万米ドルの純費用が発生すると予想している。
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