SanDiskが、19nmプロセスのNAND型フラッシュメモリの新シリーズを発表した。IntelのAtom SoC「Bay Trail」を搭載するタブレット端末向けに最適化した製品で、容量は4G〜128Gバイトをそろえている。
フラッシュメモリベースのストレージを専業とするSanDiskは、19nmプロセスを採用したNAND型フラッシュメモリ「iNAND Extreme」を発表した。22nmプロセスで製造するIntelのAtom SoC「Bay Trail」を搭載したタブレット端末向けに最適化した製品だという。
同社は、「iNAND Extremeは、今回の最適化により、動作速度の向上とプロセッサの応答時間の短縮を実現した。AndroidやWindows 8対応のタブレット端末を製造するメーカー各社に向けて、既にサンプル出荷を開始している」と発表している。
iNANDシリーズは、「iNAND」「iNAND Ultra」「iNAND Extreme」の各バージョンを用意し、ストレージ容量は4G〜128Gバイトをそろえる。いずれもeMMC標準インタフェースに準拠する。eMMCメモリは通常、マルチメディアカードインタフェース、NANDフラッシュ、フラッシュメモリコントローラICの3つのダイをBGAパッケージに集積している。しかし、既存のモノリシックNANDフラッシュの最大容量は128Gビットであるため、128Gバイトの容量を確保するには、複数のNANDフラッシュのダイが必要となる。
SanDiskのiNANDシリーズは、組み込み型フラッシュドライブやマルチチップパッケージ品での利用が可能だ。SanDiskは、「iNAND Extremeは、同期速度とOSの応答性能の向上を実現する」と主張する。iNAND Extremeのシーケンシャル読み出し/書き込み速度は、最大150Mバイト/秒だという。
SanDiskは、アプリケーション用メモリ製品の開発に注力しており、東芝との間でメモリダイの生産に関する協業関係を構築している。両社は、製造合弁会社Flash Forwardを設立し、共同運営を行っている。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
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