PowerVR Series7は、2つのファミリが用意されている。1つは2〜16クラスタベースの「Series7XT」である。AEPと10ビットYUVを標準でサポートする。各クラスタには32個のマルチスレッド‐マルチタスクALUコアが内蔵されている。GPUとしては2クラスタ構成の「GT7200」、4クラスタ構成の「GT7400」、6クラスタ構成の「GT7600」、8クラスタ構成の「GT7800」そして16クラスタ構成の「GT7900」を用意している。スマートフォンやタブレット端末から、ウルトラHD TV、3Dゲーム機器、高性能コンピュータなど、ミッドレンジからハイエンドまで幅広い用途に向ける。メモリのセキュアゾーンも増やした。従来、セキュアゾーンと非セキュアゾーンのみだったが、これとは別に銀行用アプリケーションや健康管理用アプリケーションなどを格納する6つのセキュアゾーンを設けている。
もう一つは「Series7XE」である。1クラスタ構成で、最大32個のマルチスレッド‐マルチタスクALUコアを搭載する。GPUとしては16コアの「GE7400」と32コアの「GE7800」がある。エントリレベルからミッドレンジのモバイル機器などの用途に向ける。
同社はすでに、PowerVR Series7XE/XTのライセンスを開始しており、「これまでリードライセンシ2社と契約した」という。早ければ2年後にもSeries7XE/XTを実装した機器が商品化されそうだ。
ブースでは、PowerVR Series6XT/6XEなどのGPUコアを搭載した各社のスマートフォンやタブレット端末が展示され、表示デモが行われた。ルネサス エレクトロニクスもパートナーとして、車載情報端末向けSoC「R-Car H2」を用いたマルチディスプレイシステムのデモ展示を行った。
R-Car H2は、「Cortex-A15」、「Cortex-A7」、「SH-4A」といったCPUコアに加えて、PowerVR「G6400」コアなどを搭載し、ダッシュボードシステムやリアシートモニタなど3つのディスプレイを1チップで制御しているという。
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