中国では、鉛蓄電池からリチウムイオン電池への置き換えが始まっていることなどから、リチウムイオン電池市場が急速に成長するという。
中国のリチウムイオン電池市場は、2016年には92億米ドルと、現在の倍近くに成長するという。生産量も129%増となる44.3GWh(ギガワット時)まで伸びる見込みだ。
中国での電気自動車の需要は、中国政府の強気な予想を下回っている。そうした状況にもかかわらず、中国のリチウムイオン電池市場は驚異的な成長を遂げることになる。
リチウムイオン電池の生産量の年平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は18.2%だが、2016年にはリチウムイオン電池の1kWh(キロワット時)当たりの平均販売価格が20%下落して207米ドルになるので、売上高ベースのCAGRは12.8%にとどまるという。なお、2011年における中国のリチウムイオン電池市場の売上高は、50億米ドルだった。
米国の市場調査会社であるLux ResearchでResearch Associateを務めるZhuo Zhang氏は、「リチウムイオン電池市場で勢いがあるのは引き続き民生機器市場だが、さまざまな宣伝や政策によって新たな用途にも注目が集まっている」と述べる。Zhang氏は、同社のリポート「Hype vs. Policy: The Chinese Market for Lithium Batteries(宣伝対政策――中国のリチウムイオン電池市場)」の主執筆者である。
Zhang氏は、「電気バイク(自転車)や電気自動車の市場は、今後数年間で急速に成長すると予測されているが、2016年の販売数は10万台以下にとどまる見込みだ」と述べた。
Lux Researchは、中国のリチウムイオン電池市場について、以下のように予測している。
【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】
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