一方で中国には、海外投資を引き続き積極的に推進しているという明るい面もある。世界経済が低迷する中、中国国内で事業買収を進める外国投資企業は少ない。しかし中国は、現在も海外企業への投資に積極的だ。
英国のプロフェッショナルサービスファームであるPricewaterhouseCoopers(PwC)が2012年8月14日に発表したリポートによると、2012年前半における中国国内の事業買収の件数は、2011年前年に比べて33%減少したという。その一方で、中国による海外投資額は3倍に増加している。
ほんの数年前まで、中国企業が海外で活発に事業買収を行うことはほとんどなかった。
中国は今や、資源やエネルギー、技術などに関連した海外事業の買収を容易にこなすようになった。中国企業が海外で買収した事業は、2011年前半にはわずか2件だったが、2012年前半には9件に上る。このうちの7件は、資源およびエネルギー関連の事業だ。これら9件の投資総額は、10億米ドルを上回るという。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.