勢いの良いスマートフォン向けアプリケーションプロセッサ(AP)市場において、Intelは0.2%のシェアを獲得した。これまでのシェアはゼロだったが、どうにか同市場に食い込むことに成功したようだ。
米国の市場調査会社であるStrategy Analyticsによると、2012年上半期のスマートフォン用アプリケーションプロセッサ(AP)市場において、Intelは出荷数量ベースで0.2%のシェアを獲得したという。これまでのシェアはゼロだった。また、Qualcommは売上高ベースで48%のシェアを獲得し、同市場トップの座を守った。
また、Strategy Analyticsは、ST-Ericssonが切望していた良いニュースも報告している。同社のアプリケーションプロセッサ「NovaThor」の2012年第2四半期における出荷個数は、前期比で28%増加し、四半期での出荷個数は過去4年で最高となった。
スマートフォン用アプリケーションプロセッサの需要は確実に高まっている。こうした上げ潮により、同市場に関わる企業の業績も好転しているとみられる。Strategy Analyticsの最新リポート「Handset Component Technologies」によると、2012年上半期のスマートフォン用アプリケーションプロセッサの売上高は55億米ドルに達し、前年同期比で61%増加したという。
リポートによると、2012年前半のスマートフォン用アプリケーションプロセッサの売上高ランキングでは、首位のQualcommに続き、Samsung Electronics、MediaTek、Broadcom、Texas Instrumentsがそれぞれランクインした。
MediaTekは、中・低価格のスマートフォン分野に取り組むことで、前年比で13倍の成長を達成した。Broadcomは、SamsungからローエンドのAndroidスマートフォンのデザインウィンを獲得したことが追い風となり、2012年上半期に第4位にランクインした。
Strategy Analyticsでシニアアナリストを務めるSravan Kundojjala氏は、報道発表資料の中で、「Qualcommは、LTE(Long Term Evolution)モデム分野で早期に主導権を握ったことにより、首位の座を保つことができた」と述べている。
【翻訳:平塚弥生、編集:EE Times Japan】
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