2013年における出荷台数の増加率は、タブレット端末が圧勝のようだ。前年比でPCは11.2%減、携帯電話機は3.7%増、そしてタブレット端末が53.4%増と予測されている。
米国の市場調査会社Gartnerによると、2013年通年のデスクトップPCやノートPCの出荷台数は前年比で11.2%減少するが、タブレット端末は53.4%も増加するという。スマートフォンを含む携帯電話機の出荷台数は、前年比3.7%増となりそうだ。Gartnerは、Appleが第5世代の「iPad」を発表するとみられていた日の前日にこの予測を発表した。
また、Gartnerは、Intelが推進しているUltrabookの出荷台数は、2013年、2014年ともに前年比で2倍になると予測している。ただし、PCの売上高の減少を食い止めることはできないだろうとする。
Gartnerのリサーチ部門でバイスプレジデントを務めるCarolina Milanesi氏は、プレスリリースの中で、「Ultrabookは消費者の興味を引くことはできても、購入まで持ち込めるかどうかは不明だ。ホリデーシーズンの人気は、より小型のタブレット端末に集中するだろう。長い間、年末商戦の要であったスマートフォンでさえ、消費者にとっては魅力が薄れてきたようだ」と分析している。「平均販売価格が高いスマートフォンは、タブレット端末に比べて消費者の関心が低いようだ。成長が期待できるのは、成熟市場ではミッドレンジのスマートフォン、新興市場ではローエンドのAndroidスマートフォンだろう」(Gartner)。
OSでは、引き続きAndroidが市場を席巻するようだ。Gartnerは、2013年に同OSが38%のシェアを獲得すると見込んでいる。AppleのiOSの成長も続くが、Androidほどのペースではないという。一方で、MicrosoftのWindows Phoneの売上高は、2013年は4.3%下落すると予測している。
Milanesi氏は、話題のウェアラブル機器市場は当面、大きな売り上げは見込めないとした。同氏は、「短期的には、消費者はウェアラブル機器を“絶対に手に入れたい製品”というより、“なくても支障はない製品”とみるだろう」と述べた。
【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】
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