ルネサス エレクトロニクスは、USBインタフェースを介して数十Wの大電力を供給する「USB Power Delivery Specification」(USB PD)に準拠した評価ボードを米半導体メーカーと開発したと発表した。
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2014年5月29日、USBインタフェースを介して数十Wの大電力を供給する「USB Power Delivery Specification」(以下、USB PD)に準拠した評価ボードを米半導体メーカーDiodes(ダイオード社)と共同開発したと発表した。2015年の発売を予定する。
USB PDは、ノートPCなどさまざまなモバイル機器への給電をUSBインタフェースを介して行うために2012年7月にUSB規格策定団体「USB Implementers Forum」によって仕様策定された規格。USBケーブルで最大100Wまで給電できるようになる。
ルネサスでは、以前からUSB PD対応のコントローラICの開発を進めており、2013年11月に開催された「組込み総合技術展」(ET2013)でもディスクリート構成のボードによるUSB PDのデモを公開するなどしていた(関連記事:USBで100W給電も可能――ルネサスが「USB PD」の動作デモを公開)。
今回、ディスクリート半導体などを製造するDiodesと連携し、ルネサスが「間もなく製品化予定」というUSB PD対応のコントローラICと、Diodesのマルチモード・アクティブ・レクティファイアー(整流器)を搭載した評価ボードを開発。同ボードを使用することで「USB PDに準拠したACアダプタや充電ケーブルの開発期間を短縮できる」(ルネサス)という。
なお、両社は2014年6月3〜7日に台湾で開催される「COMPUTEX TAIPEI」で開発した評価ボードの展示を行う。
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