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35℃の環境で4年間は電池交換が不要に、富士電機のUPSTECHNO-FRONTIER 2012 電源設計

ニッケル水素電池を搭載した富士電機の無停電電源装置(UPS)「LXシリーズ」は、35℃の環境ならば4年間、25℃であれば8年間、電池の交換が不要になるという。

» 2012年07月12日 18時56分 公開
[村尾麻悠子,EE Times Japan]

 富士電機は、「TECHNO-FRONTIER 2012(テクノフロンティア2012)」(2012年7月11〜13日、東京ビッグサイト)で、ラックマウント型の無停電電源装置(UPS)「LXシリーズ」を展示した(図1)。鉛蓄電池ではなく、ニッケル水素電池を搭載することで、35℃の環境で使用した場合は4年間、25℃では8年間、電池の交換が不要になる。鉛蓄電池を使用すると、安価にはなるが、35℃の環境で使用すると約2年ごとに電池を交換しなければならないのが一般的だという。

 LXシリーズの出力容量は、10kVA(9kW)。高さは5Uである。デュアルコンバージョン方式と呼ばれる給電方式を採用したことで、96%という高い効率を実現した。データセンターやサーバなどの用途に向ける。

 UPSの給電方式で最も一般的なのは、UPSに入力される商用電力を全て交流から直流に変換する常時インバータ方式である。安定した出力電圧を提供できることが利点だが、電力損失が大きいというデメリットもある。LXシリーズで採用しているデュアルコンバージョン方式とは、入力される商用電力の8割は、直列コンバータを通過してそのまま出力、残りの2割は並列コンバータも通過させるというもの。入力電圧が変動した際は、出力が不足している分のみを、並列コンバータで交流から直流に変換する。そのため、常時インバータ方式に比べて変換ロスが大幅に少なくなる。

photo 図1 「LXシリーズ」

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