Julia氏はMEMS Executive Congressで、BASIS ScienceのスマートウオッチやFitbitのアクティビティモニター、Vitalconnectの心電図モニターなど6個のセンサーを装着して、それを実証した。SAMIは、これらのセンサーから送られてくる全てのデータを集約して、そのデータをWithingsの体重計で測定した体重データや、HapiLabsのスマートフォークで計測したエネルギー摂取情報などと統合することができる。Julia氏がSAMIに「私の調子はどうだい?」と口頭で質問すると、SAMIはセンサーで計測した情報をダッシュボードに表示して、「最近2キロ太ったので、減量が必要ですね」というアドバイスを口頭で返した。
SAMIは発足からわずか6カ月の内部プロジェクトだが、ゆくゆくは、Samsungのエコシステムパートナーがユーザー体験を自由に変えていけるオープンシステムプラットフォームになるだろう。
Julia氏は、「誰も予想しなかった、素晴らしいユーザー体験を提供したい」と述べている。
同氏は、「現在、データはサイロの中で隔離されている。SAMIは、サイロを壊して、スマートアプリケーションがサイロの枠を超えてデータにアクセスできるようにすることを目指している。そのために、SAMIはいかなる形式(構造化データ/非構造化データ)のデータも集約して、当社のパートナー企業がどのデータにもアクセスできる共通メソッドを提供する計画だ」と語った。
さらに、「新興企業に対して、現在のデータ形式のままでデータを提供するように伝えている。SAMIプロジェクトでは、データにアクセスする方法の標準化に取り組んでいる。もちろん、セキュリティも重要だ。データアクセスに対する制御が必要だ」と述べている。
同氏は、SAMIに似た優れたサービスを提供する企業としてLARK Technologiesを紹介した。LARK Technologiesは、エクササイズやダイエット、睡眠管理などのアプリケーションの開発を手掛ける。これらのアプリケーションは、センサーで計測したデータを分析して、ユーザの日常生活の改善を図る「コーチ機能」を提供する。
【翻訳:滝本麻貴、田中留美、編集:EE Times Japan】
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