三菱電機は2014年7月、SiC(炭化ケイ素)を用いたMOSFETとダイオードを使った“フルSiC”構成の家電向け小型パワー半導体モジュールを発売した。新製品は2014年7月23〜25日に開催される展示会「TECHNO-FRONTIER 2014」(東京ビッグサイト)で展示される。
三菱電機は2014年7月16日、次世代パワー半導体材料として注目を集める「SiC」(炭化ケイ素)を用いたMOSFETとダイオードを使った“フルSiC”の超小型DIPPFC*1)を発売した。入力実効電流20A、耐圧600Vの家電向けパワー半導体モジュールで、サンプル価格は1万円(税別)。
*1)力率改善回路と駆動/保護用制御ICを内蔵したトランスファモールドタイプのインテリジェントパワー半導体モジュール
新製品はトランジスタ部にSiC-MOSFETを、ダイオード部にSiC-SBD(ショッキーバリアダイオード)を搭載し、電力損失を従来のシリコントランジスタ/シリコンダイオード搭載製品に比べて45%低減したという。SiC-MOSFETの採用により、最大40kHzという高速スイッチング動作を実現し、パワー半導体モジュール周辺のリアクトルやヒートシンクといった部品サイズを小型化できる。また、PFC(力率改善)回路と駆動ICを内蔵しているため、システム面積の縮小や配線パターンの簡略化なども行いやすくなっている。なお、PFC回路はインターリーブ動作し、電流リプルを抑え、ノイズフィルター回路を簡素化できる。
パッケージは、従来の三菱電機性「超小型DIPPIM」*2)と同一パッケージを採用している。サイズは、24.0×38.0×3.5mmとなっている。
*2)駆動/保護用制御ICを内蔵したトランスファモールドタイプのインテリジェントパワー半導体モジュール
なお、三菱電機では、2014年7月23〜25日に開催される展示会「TECHNO-FRONTIER 2014」(東京ビッグサイト)で、新製品の展示を行うとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.