メモリ市場の他にも成長拡大が期待されているのが、LED市場だ。9.5%の成長率で伸びると見込まれている。また、CMOSイメージセンサー市場も5.7%拡大すると予測される。さらに、標準ロジック市場の成長率は4.2%、センサー/アクチュエータ市場は3.6%、アナログASIC市場は3.5%で伸びる見込みだ。
半導体市場全体を見ると、無線市場が概して堅調な伸びを見せている。2013年における無線製品市場の売上高は、前年比で11.7%増加すると予測され、同市場の拡大によって、半導体消費量全体がけん引される形となる。また、無線市場に続き好調なのが産業用機器向けアプリケーション市場で、10.7%の増加が見込まれる。ただし民生機器向けアプリケーション市場は、5.2%減となる見込みだ。
一方、大幅な減速が予測される市場もある。例えばCCDイメージセンサー市場は、40.6%減と大幅に落ち込む見込みだ。他にも、スペシャリティメモリ市場が19.6%減、DSP市場が16.5%減、SRAM市場が19.9%減、NOR型フラッシュメモリ市場が14.8%減、ASIC市場が11.6%減など、大幅に縮小する見込みの市場がある。
ソニーは、2013年の売上高が前年比28.1%減となる見込みで、2012年の売上高ランキングでは第11位だったが、2013年は15位に順位を落とすことになる。ルネサス エレクトロニクスも同15.3%減となる見込みで、2012年の6位から10位に順位を落とす。さらにロームは、同14.3%減で、2013年のトップ20から姿を消すことになる。さらに、Texas Instruments(TI)は同5.5%減、NVIDIAは同5.6%減となる見込み。Intelは、半導体売上高ランキング第1位の座を維持するものの、市場シェアが2012年の15.7%から2013年には14.8%と約1%縮小する見込みであることから、競合他社との差が狭まることになりそうだ。
2013年における半導体消費量を地域別でみると、アジア太平洋地域が前年比8.9%増の見込みで、増加幅が最も大きい。続いて、南北アメリカ地域が5%増と予測されている。IHS iSuppliが調査対象とするメーカー150社のうち、売上高の増加が見込まれるのが53%と過半数を占め、減少するのは47%と予測されている。
【翻訳:滝本麻貴、田中留美、編集:EE Times Japan】
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