IntelとMicron Technologyが、不揮発メモリ「3D XPoint(クロスポイント)」を発表した。NAND型フラッシュメモリよりも1000倍高速で、DRAMよりも8〜10倍、記憶密度が高いという。両社は、25年ぶりに新しい不揮発メモリのカテゴリを作り出したとしている。
JEDECが、SSDの標準規格を約4年ぶりに更新するという。SSDの用途が確実に広がっているという状況を受けての更新とみられる。
最近になって、1Xnm世代のプロセスを適用したプレーナ(平面)型のNAND型フラッシュメモリが市場に投入され始めた。だが、プレーナ型NANDフラッシュの微細化は限界だといわれている。各社の1Xnm世代NANDフラッシュを見ながら、微細化技術について考察してみたい。
サンディスクは、Type-CコネクタとUSB3.0コネクタを搭載したデュアルUSBフラッシュメモリ「サンディスク デュアル USBドライブType-C」を7月より出荷開始する。USB Type-C対応モバイル機器からPCなどへのデータ転送やバックアップが容易に行える。
スパンションは、高速インタフェース技術「HyperBus」に対応したメモリ「Spansion HyperRAM」を発表した。フラッシュメモリ/RAMとSoC/マイクロコントローラとの接続をわずかな端子数で行うことができる。
Intelは、「ISSCC 2015」において14nmプロセスのSRAMについて論文を発表する予定だ。同社のシニアフェローはムーアの法則についても言及し、「ムーアの法則は10nm以降も継続する。EUV(極端紫外線)リソグラフィ技術を採用せずに7nmプロセス技術を実現できれば、トランジスタ当たりのコストを削減できる」と述べている。
ルネサス エレクトロニクスは、16nm FinFETプロセスを用いてSRAMを試作したと発表した。プレーナ型MOSFETを使う場合に比べて低い動作電圧で高速読み出しに成功しているが、一方でFinFETと、微細化プロセスを用いたことによる課題も増えている。
DRAMeXchangeによると、2014年第四半期におけるNAND型フラッシュメモリの世界市場は、全体として好調だったようだ。ただし、価格の下落は続いている。今後、Samsung Electronics(サムスン電子)は3次元NANDフラッシュ、東芝は15nmプロセスへの移行を加速させると見られている。
ネットアップは、高いコストパフォーマンスを実現するとともに、低レイテンシを達成したオールフラッシュアレイ「NetApp EF560」を発表した。
東京大学物性研究所の徳永将史准教授らの研究グループは、産業技術総合研究所(産総研)などの協力を得て、将来の磁気メモリ材料開発につながる電気分極成分を発見した。この成分は室温で不揮発性メモリ効果を示すことも観測した。
Kingston Technologyは、4KやフルHD映像の記録メディアとして利用可能なUHS-Iスピードクラス3(UHS-I U3)対応のmicroSDHC/SDXCカード「SDCA3」を発表した。
東芝は2015年1月6〜9日(米国時間)で開催されている「2015 International CES」(米ラスベガス/以下、2015 CES)で、PCI Express(PCIe)インタフェース搭載のSingle Package SSD「BGシリーズ」を参考展示した。
Spansion(スパンション)は、MLC(Multiple Level Cell) NAND型フラッシュメモリチップを採用したeMMC NAND型フラッシュメモリ製品「S4041-1B1」ファミリを発表した。第1弾として、メモリ容量が8Gバイト品と16Gバイト品を用意した。
日立エルジーデータストレージ(HLDS)は、ブルーレイディスク(BD)を用いて、1ラックあたり最大1P(ペタ)バイトの総記憶容量を実現できる光ディスクライブラリ「Optical library HL200」を発売した。
富士通研究所は2014年10月、ストレージディスクに多重故障が生じた場合でも短時間で復旧させるリカバリ方式を開発した。復旧時間を従来より2割以上短縮できるという。
SKハイニックスは2014年9月、次世代モバイル用DRAM「Wide I/O 2」の開発に成功した。これは業界で初めて開発されたものとされ、これまで発表してきた超高速メモリ(HBM)と合わせて、既存のDDRシリーズで構成されたDRAM製品群を高性能メモリで広げることで、市場での地位を強固にするための試みとみられる。
東芝は2014年10月2日、15nmプロセスで製造したNAND型フラッシュメモリを用いた組み込み式NANDメモリチップを発表した。11×10mmのパッケージサイズで8G〜64Gバイトまで製品化する他、11.5×13mmサイズの128Gバイト品などもそろえる。
OKIエンジニアリングは2014年10月1日、不揮発性メモリを用いたストレージデバイスの評価サービスの提供を開始したと発表した。eMMC(embedded Multi Media Card)やSSD(Solid State Drive)などの不揮発性メモリを使ったストレージの信頼性を同一条件で評価する。
3次元DRAMの量産が始まり、相変化メモリ(PCM)、スピン注入磁気メモリ(STT-MRAM)など次世代メモリの技術開発がさかんになっている。ここでは、注目のメモリ技術を10個紹介する。
Intelのカンファレンス「IDF 2014」ではDDR4 DRAMに注目が集まっているようだ。DDR4の量産が本格的に始動し、まずはエンタープライズ分野から普及が進む見通しだという。
サイプレス セミコンダクタの子会社であるAgigA Techは、DRAMとNAND型フラッシュメモリの技術を組み合わせた不揮発性メモリモジュール「AGIGARAM DDR4 NVDIMM」を開発し、主要OEMや開発パートナーにサンプル品の出荷を始めた。
Samsung Electronics(サムスン電子)が2013年に発表した、3次元構造のNANDフラッシュメモリ「V-NAND」。3ビット/セルの128Gビット品を、間もなく出荷する予定だという。2015年には、256Gビット品も発表できるとしている。
Adesto Technologiesの不揮発性CBRAM(Conductive Bridge RAM)は、医療機器の殺菌処理に必要な“強いガンマ線”に耐性がある。放射線耐性を持つメモリが本格的に登場したことで、これまでは搭載できなかった機能を医療機器に実装できる可能性が出てきた。
幅広い用途でDRAMやSRAMの置き換えになると予想されているMRAM(磁気抵抗メモリ)。産業用途を中心に採用が進んでいるが、普及が加速するにはまだ時間が必要なようだ。
中央大学の竹内健教授らのグループは2014年6月12日、米国のNanteroと共同でカーボンナノチューブを用いた半導体メモリ「NRAM」に最適な書き込み方法を開発し、140nmサイズの単体素子によって基本動作を実証したと発表した。
ソニーは、面記録密度が148Gビット/平方インチを実現した磁気テープ技術を開発した。この技術を用いると、データカートリッジ1巻あたり185Tバイト以上のデータ記録が可能になる。現在主流となっている塗布型の磁気テープ記録媒体に比べて約74倍の面記録密度に相当する。
パナソニックとソニーは2014年3月10日、業務用光ディスク規格として「Archival Disc」(アーカイバル・ディスク)を策定したと発表した。
サンディスクは、microSDカードとして「世界最大の記憶容量を持つ」(同社)という128Gバイト容量のmicroSDXCカード「サンディスク ウルトラ プラス microSDXC UHS-1 カード 128GB」を2014年4月から出荷を開始すると発表した。
東芝は、組み込み式ストレージメモリ標準規格である「JEDEC Universal Flash UFS Version 2.0」などに準拠し、「世界最高速」(同社)というUFSメモリコントローラを開発した。従来コントローラに比べ、ランダムリード性能で約10倍の性能を達成したという。
スパンションは、読み取りスループットが最大333Mバイト/秒と、従来のクワッドSPI(Serial Peripheral Interface)に比べて5倍の速度を実現したインタフェース技術「Spansion HyperBus」を発表した。この技術を用いてNORフラッシュメモリ「Spansion HyperFlash」を製品化した。HyperFlashは当初、128M/256M/512Mビット品の3種類を用意する。
米国で行われた「DesignCon 2014」で、マイクロンのチーフテクノロジストが、同社の次世代メモリ技術「Hybrid Memory Cube(HMC)」を含む、DRAMの後継技術について見解を語った。
ストレージや組み込みシステムの分野において、NAND型フラッシュメモリの重要性が高まっている。東芝、サムスン電子、SK Hynix、Micronといったベンダーの、最新プロセスを用いた製品を振り返ってみたい。
Samsung Electronics(サムスン電子)とSK Hynixは、2014年に開催される半導体集積回路技術の国際会議「ISSCC 2014」で、LPDDR4や広帯域メモリ(HBM)など、次世代のメモリを披露する。
SanDiskが、19nmプロセスのNAND型フラッシュメモリの新シリーズを発表した。IntelのAtom SoC「Bay Trail」を搭載するタブレット端末向けに最適化した製品で、容量は4G〜128Gバイトをそろえている。
NAND型フラッシュメモリの製造プロセスの微細化の進展に伴いエラー率が向上し、扱いが難しくなっている。その中で、LSI Corporationは、10nm台の最先端プロセス採用NANDメモリに対応する強力なエラー訂正機能を開発し、2013年中に製品化すると明らかにした。
Samsung Electronics(サムスン電子)は、4GビットDRAMをベースにしたDDR4メモリモジュールの量産を開始した。20nmのプロセスを適用していて、2.667Gビット/秒の転送速度を実現している。
Samsung Electronics(サムスン電子)は、メモリセルを垂直に積層した3次元セル構造のNAND型フラッシュメモリの量産を発表した。記憶容量は128Gビットで、セルの積層数を増やすなどすれば、将来的には1テラビット容量も可能だという。
高温、高湿度でも安定した動作が期待できるフラッシュメモリストレージは、これまでも組み込み機器や、産業用機器に広く採用されている。そのフラッシュストレージの最新動向を、台湾・台北市で開催されたIT見本市「COMPUTEX TAIPEI 2013」(2013年6月4〜8日)で追った。
DRAMは、幾度となく「微細化はもう限界」だと言われてきた。だが、メーカー各社は2Xnmや1Xnm世代のDRAMの実現に向けて試行錯誤を繰り返し、成果を出し始めているという。
Samsung Electronicsが、1Xnm世代のNAND型フラッシュメモリの量産を開始すると発表した。だが、Samsungは同製品について、読み出し/書き込み性能や、書き換え耐性などを一切明らかにしていない。
DRAMチップを3次元方向に積層し、シリコン貫通電極で接続するHybrid Memory Cube(HMC)。転送速度が大幅に高速化するHMCが早期に製品化されれば、あらゆる機器に大きな改善をもたらすだろう。
NAND型フラッシュメモリの微細化と大容量化は限界に近づいている。メモリセルを垂直に積み上げる3次元構造のNANDフラッシュの開発も進んでいるが、MRAMやPCMといった次世代不揮発性メモリが、NANDフラッシュに代わって大きく伸びることが予測されている。
東芝が新たに開発した不揮発性磁性体メモリ(STT-MRAM)は、スマートフォンやタブレット端末に搭載されるモバイルプロセッサの消費電力を約1/3に低減するという。SRAMの代替メモリの候補であるMRAMだが、これまでは消費電力が障壁となって、モバイルプロセッサへの採用がなかなか進まなかった。今回の開発は、SRAMの置き換えを加速する原動力となるかもしれない。
DSA(誘導自己組織化)は、半導体製造プロセスにおいて光リソグラフィに代わるパターニング手法として注目を集めている技術である。このDSA技術を応用することにより、米大学の研究グループが、HDDの記憶容量を従来の5倍に高めることに成功した。
エンタープライズ向けやクラウドコンピューティング向けのサーバ装置に向けたSAS/SATA用RAIDアダプタである。PCI Express 3.0の帯域幅を最大限に利用することが可能だとしており、スループットは6.6Gバイト/秒に達するという。データアクセス性能については45万IOPSが得られる。
SSDのコストを劇的に削減しながら、性能と寿命も飛躍的に向上させられる技術が登場した。フラッシュメモリに新世代メモリ素子であるReRAMを組み合わせるハイブリッド型のSSDである。この成果を達成できたのは、これらメモリ素子自体の改良ではなく、データの読み書きを制御するコントローラを工夫したためである。
新規の不揮発メモリが次々と最終製品への応用段階に進み始めた。SSD向けの「MRAM」、携帯電話機向けの「PRAM」、そして今度はマイコン向けの「ReRAM」だ。ReRAMは少ない電力で動作し、高密度化も可能な優れた性質を備える。パナニックはReRAMマイコンで、低消費電力が求められるスマートメーターやスマートフォン市場を狙う。
バッファローメモリがESEC2012でデモを披露しているMRAMキャッシュ搭載SSD。電源が瞬断した後の立ち上がり時間といった特性の他、制御コントローラやMRAMのベンダーが明らかになった。
バッファローメモリは、MRAM(磁気抵抗変化メモリ)をキャッシュメモリに使ったSSDを初めて製品化した。電源遮断に対する耐性が高いことや、起動スピードを高速化できることなどが特徴だ。
現在のDRAMやNAND型フラッシュメモリの用途に向けた次世代不揮発メモリの候補は4種類ある。FeRAM、MRAM、PRAM、ReRAMだ。ただし、どれか1つの不揮発メモリで全用途に対応することは難しそうだ。これはどの不揮発メモリにも何らかの欠点が存在するからだ。後編では不揮発メモリの用途や各不揮発メモリの性能向上策、技術動向について解説する。
今後、メモリは全て不揮発になる。機器の機能向上につれて、増えたシステム全体の消費電力を抑えるのに、メモリの不揮発化が役立つからだ。メモリが不揮発化すれば、ほかのメリットも生じる。例えばデジタル家電を瞬時に起動できるようになる。PCの起動やシャットダウン操作が不要になる。