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モバイル機器はどう進化する? ARMやHPが国際展示会で公開討論へビジネスニュース

2012年4月下旬に英国で開催される「The Future World Symposium(FWS)」では、“モバイル機器の未来”について活発な討論が行われるとみられている。「『2001年宇宙の旅』に出てくるコンピュータのような性能を持つ機器が登場するのではないか」という予測もある。

» 2012年04月10日 11時41分 公開
[Jean-Pierre Joosting,EE Times Europe]

 2012年4月24〜25日、英国ロンドンの北西部にあるWembley Stadiumで、エレクトロニクスの国際会議および展示会「The Future World Symposium(FWS) 2012」が開催される。モバイル機器の将来についてパネルディスカッションが行われる予定だが、FWSはその内容を発表した。同ディスカッションでは、ヒューマンインタフェース、アプリケーションプロセッサ、位置特定技術、無線通信規格、グラフィックコア、機器設計といった分野の第一人者が一堂に会し、モバイル機器が今後5年間でどう変化していくかについて議論するという。

 このパネルディスカッションは、FWS 2012の一環として2012年4月25日(現地時間)に開催される予定で、モバイル機器分野における次世代技術を検証する他、その技術がフォームファクタとヒューマンインタフェースに与える影響などを話し合う。

 Altran Praxis、ARM、CSR、HP、Imagination Technologiesの代表者らが、パネルディスカッションに登壇する予定だという。

 FWSを主催する業界団体であるNMI(National Microelectronics Institute)のJohn Moor氏は、「モバイル機器分野は、驚異的な変化を遂げている。欧州で3G(第3世代)通信サービスの提供が始まったのは、ちょうど9年前のことだ。携帯電話機のあり方を一変させた初代『iPhone』が登場したのが5年前、『iPad』に至っては発売後わずか2年しかたっていない。今回のパネルディスカッションでは、モバイル機器を支える技術やユーザーインタフェースを検証し、性能や製品の外観、インタラクティブ機能といった観点からモバイル機器の今後の可能性を探る。『現在は“ポストPC時代”である』と主張する評論家もいるが、実際のところはどうなのか、また、次世代のモバイル技術は何なのかを議論する予定だ」と述べた。

 Altran PraxisでCTO(最高技術責任者)を務めるChris Wild氏は、「モバイル機器のインタラクティブ機能は今後、われわれが予想できないような形に変化するだろう。スタンリー・キューブリック監督の映画『2001年宇宙の旅』に出てくるコンピュータ『HAL 9000』の性能が良い例になり得る。HALは、人間との交信が必要なタイミングを検知し、正常な言語を理解して人間と自然な会話をする。また、人間に情報を提供する際には状況に応じて最適な方法を選択する。GPSや加速度センサー、HD(高品位)カメラといった既存のハードウェアを適用すれば、音声やジェスチャをベースにした、より自然なインタフェースを新たに開発できる可能性がある」と述べた。

 FWSの開催は今年で2回目となるが、今回も自動車、デジタルヘルス、通信機能を備えた家電、モバイル機器といった分野の最新動向やビジネス機会を探るイベントとなる。会場では、業界のトップ企業からの参加者やアナリスト、研究者などが説得力のある議論を展開するとみられる。FWSによると、参加が確定しているのは、ADI、Altran Praxis、ARM、Broadcom、CSR、Freescale Semiconductor、Frost & Sullivan、Gartner、HP、IBM、Imagination Technologies、Infineon Technologiesといった企業であるという。

【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】

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